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ロボットアニメはオワコンなのか? 「合理性を超えるカッコよさ」が現実を打ち砕く

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ロボットアニメはオワコン

そう言われはじめて、何年が経っただろう。

00年代後半、ロボットアニメは萌え系アニメブームに覇権を奪われ、80年代90年代の全盛期と比較して、大幅に作品数が減少した。

ロボットアニメのスレッドを開けば、出てくるのは、

10年代を代表するロボットアニメはいつになれば誕生するのか?
ロボットアニメは死んだ。

そんな言葉ばかりだ。

でも、そんなことはもうどうでもよかった。
僕はロボットアニメが大好きだったのだ。

それはもう、今考えると、どうかしてるくらい好きだった。

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(出典:amazon / ©BANDAI)

自作のロボットアニメの脚本をアニメ制作会社に送り続けたり、日常アニメ全盛期の「京都アニメーション」のショップに押しかけ、『フルメタル・パニック!The Second Raid』のグッズはあるか?と店員に問い詰めた(あるわけがない)

大学でロボットアニメを布教するサークル「ロボットアニメ研究会」を結成して、『交響詩編エウレカセブン』50話分を21時間かけてぶっ通しで鑑賞したりしていた。

夢中」という言葉が一番当てはまっているだろう。

そんな僕が、この記事でお伝えしたいのは、何故そんなにロボットアニメに夢中でいられるのか?

アニメ好きの人の中でも、「ロボットアニメ」と聞くと、少し距離をおいてしまう人もいるはずだ。

だからこそ、ここで今思いをぶちまけたい!
今の時代だからこそ、ロボットアニメを見てほしいのだ!

 

ロボットアニメとはなにか?

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(出典:amazon / ©BANDAI)

「ロボットアニメとは?」と聞くと、必ず浮上してくるのが、この反応。

え? ロボットって、ドラえもんのこと? アトムのこと?

ではない。そうではないのだ。
広義の意味で言えば、たしかにロボットアニメとは、文字通りロボットが登場するアニメのこと。

でも、今回の記事でいうロボットアニメとは「人が搭乗して、人が操作する、人型のロボット」のことだ。

一般的にロボットアニメファンが言うロボットとは、この「有人式人型ロボット」(とこの記事では名付ける)を指す場合が多い。

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(出典:amazon / ©KAIYODO)

日本のロボットアニメ作品の中においても、このジャンルの作品数がダントツに多く、ガンダムやマクロス、グレンラガン、エヴァンゲリオンといった人気作品も、このジャンルだ。

 

「ロボットがかっこいい」という歴史的自明

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(出典:amazon / ©BANDAI)

さて、一大ジャンル「ロボットアニメ」の話。

勢いは衰えたとはいえ、なぜ今もなお多くのファンを魅了し続けるのか?

その答えは簡単である。
ロボットがかっこいい」からである。

「そんな!それを言ったら元の子もないじゃないか!」

そんな文句を言われそうだが、仕方ない。
ロボットは文句なしにかっこいいのだ。

※ロボットのかっこよさを挙げるともうキリがないので、一目見たい方はこちらのオススメのスレッドを見てください。
かっこいいデザインのロボを語ろう:ろぼ速VIP
ボロボロのガンダムは何であんなにかっこいいの??:ろぼ速VIP

そう、そのかっこよさを喩えるならば、城島茂ではなく、木村拓也。タモリではなく、福山雅治。

もちろん、城島茂もタモリもかっこいい。でも、そのかっこよさに気付くまでは人生経験が要される。
城島もタモリも、人生の酸いも甘いも経験した後に辿り着く「一周回ってかっこいい」存在なのだ。それは木村拓哉と福山雅治とは同じ「かっこいい」でも似て非なるもの。

ロボットは木村拓哉や福山雅治と同じ、直感的に脳にくるかっこよさなのだ
例えるなら、遺伝子がDNAむきだしにして「かっこええ!」と言っている感覚。言わば、人間としての必然的帰結だ。

人間の歴史を辿れば、人間が体感する「かっこいい」は次の3点に集積されると僕は考えている。

①巨大であること
②人型であること
③強いこと

古来より神話の中で、神々は人と同じ形をし、力を兼ね備えた存在として表現されてきた。
そして、人間は巨大なものに畏怖と尊敬の念を込め、大仏や巨像と言った大建造物を建立してきたのだ。

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(出典:amazon / ©BANDAI)

現代において、上記3点を備えているもの。そう、ロボットだ。

ロボットがかっこいいのは、人間の歴史的な変遷からして必然だと僕は思うのだ。

 

ロボットアニメが内包する矛盾

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(出典:amazon / ©BANDAI)

しかし、ロボットアニメの魅力を語る上では、「矛盾」の話をせざるを得ない。

そう、たしかにロボットは圧倒的にかっこいい。
しかし、同時に、圧倒的に「非現実的」な存在でもあるのである。

まず、ロボットは、人型である必要性がない

合理的に考えて、陸上で戦闘するならば、二足歩行よりもキャタピラの方がいいし、敵の基地を襲撃するのであれば、戦闘機型にした方が効率がいい。
ましてや、顔をつける必要なんて絶対にない。

人型というのは、現実離れした、非常に非合理的なデザインなのだ。

また、人が搭乗して操作する必要性も全くと言ってない
遠隔操作でロボットを動かせばいいのだ。
わざわざ人間がロボットの中央部に居座り、命を失うリスクまで背負って、戦場に出ていく必要性はない。

このように、ロボットアニメは、素人でも合理性をつつけるような設定の上、成り立っていると言えるのだ。

 

ロボットの矛盾を物語上で合理化する

でも、ロボットアニメがすごいのは、こういった矛盾に向き合おうとしたところだ。

例えば、いわゆる魔法モノのファンタジー物語では、「魔法が使える」ことを当然の前提としている。
炎の魔法が燃焼現象を生み出し、火を具現化する仕組みが物語上で説明されることはない。

それに対し、ロボットアニメは、ロボットが登場する矛盾を物語上で合理化しようとしたのだ。

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(出典:amazon / ©BANDAI)

その先駆けが、『機動戦士ガンダム』であった。

当時アニメは子供の観るものであるという認識があった時代に、徹底的にリアルな戦争を描こうとした本作。

リアルを求められたのは、物語の主材である「ロボット」も例外ではなかった。

つまり「リアルな戦争において、なぜ人型のロボットが出てくるのか?」
この点を突き詰めないことには、ロボットを物語の中に出せないというのだ。

そこで、編み出されたのが「ミノフスキー粒子」という設定だ。

高度なテクノロジーが発達した世界では、レーダー兵器を無効にする技術(ミノフスキー粒子)が開発される。
すると、レーダーが使えない戦場では、兵器と兵器をぶつけ合う白兵戦が要される。
そして、白兵戦に特化した機体として、「人型」のロボットが採用されたという筋書きである。

つまり、ロボットアニメはその物語の中で、非合理的な存在であるロボットを、合理的な存在に補完しようとしたのだ。

これが他の物語のジャンルには見られない稀有な例である。
物語上必然的な「嘘」を「本当」にしようとしたのだ。

しかし、僕は別に「ロボットの登場」をこじつける論理に心を動かされているわけでは決してない。

僕が好きなのは、その背景だ。

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(出典:amazon / ©BANDAI)

正当化するための大掛かりな論理を用意してもまでも、「物語の中でロボットを出したい!」という願望がそこにはあるのだ。

すなわち、非合理的だと知りつつも「ロボットを出したい」と思う感情が上回るのは、ロボットが「当然としての美」に位置付けられることに他ならない。

 

ロボットの矛盾を勢いで解決する

さて、一方で、ロボットアニメの中には、その非合理の欠如を無視して、とことんまで非合理を追求した作品も存在する。(ちなみに前者をリアルロボット、後者をスーパーロボットという)

例えば、『天元突破グレンラガン』や『勇者王ガオガイガー』などもそういった作品の一つだ。

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(出典:amazon / ©千値練)

「なぜ兵器に顔がある必要があるのか?」
グレンラガンは、そういった現実的な質問をあざ笑うかのように、顔が二つのロボットを登場させる。

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(出典:amazon / ©BANDAI)

「なぜ兵器に派手な色が塗装される必要があるのか?」
ガオガイガーの胸には大きなライオンの顔が、肩には新幹線が貫いている。

もちろん、そこに理由なんてない。

それがかっこいいからなのだ。

つまり、ロボットアニメは、今に至る歴史の中で自己矛盾を認識した上、一方では論理によって非合理性を補完し、一方では非合理性を極限まで貫き通していることがわかる。

それは「合理性を超越した絶対的なかっこよさ」がロボットにはあるという何よりもの証明だ。

その合理性を超えたかっこよさは「ロマン」とでも呼ぶべきだろうか。

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(出典:amazon / ©KADOKAWA)

こうしたロボットアニメの作品を見ていると、
自分がかっこいいと思ったものを、かっこいいと叫べ!
そう言われているような気がしてくるのだ。

現実的ではないだとか、合理性がないだとか、そういうものは関係がない。

自分がカッコいいと思ったものを信じ、それを貫き通せ。

自分に沸き起こった「好き」の筋の通し方、そして極限にまで「好き」を突き詰めれば、誰かの心を熱くさせることができる。

ロボットアニメはこの乾ききった現実にロマンを与えてくれる作品なのだ!

 

Pepperという名の現実をゴルディオンハンマーで打ち砕く

最近は何をするにしても合理性という名の現実が押し寄せる。

「〜した方がいい」「〜した方が楽できる」「今は〜する時代なんだよ」
あたかもこちらが正解であるかのような顔をして彼らはやってくる。

そんな合理性の波と一緒に、あたかも自分が「本当のロボットだ」としたり顔をしている奴がいる。

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Pepperだ。

「アニメで描かれていたのは、間違えた未来だよ」
「僕のようなスマートでコンパクトなロボットが本当の未来さ」

Pepperは僕たちに語りかける。

「あんな子供騙し、見る必要なんてないよ」
「現実からしか未来は作れないんだよ」

もちろん、実際に彼らはそんな言葉を発しない。

しかし、彼らの無機質な顔、洗練された白色のボディーはそんな言葉を語っているように聞こえた。

それはロボットアニメが好きな自分とは裏腹に、心の奥底に閉まっていたロボットアニメの限界を感じてしまっている自分が映し出されているようであった。

そう、僕の大好きなロボット「有人式人型ロボット」は、案の定、現実に取り残された嘘っぱちの存在になってしまった。

でも、心から思う。

「Pepperはかっこ悪い!」

僕の知っているロボットとは決してちがう。

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(出典:amazon / ©BANDAI)

ロボットはもっと大きくて…

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(出典:amazon / ©BANDAI)

強くて…

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(出典:amazon / ©BANDAI)

カッコよかったはずだ!!!

「こうあるべきだ」という閉塞感も。
「こうしないといけない」という義務感も。
僕たちの「かっこいい!」でPepperごと吹き飛ばせばいい。

この時代に時代錯誤な「ロボット」を求める理由は、合理性を超える強い感情が必要なため。
そうした一種の感情のバグが、閉塞感のあるこの現実を切り開くと信じているからだ。

僕たちのロマンで、僕たちのゴルディオンハンマーで、目の前の現実を打ち砕く。

via GIFMAGAZINE

ゴルディオンハンマーとは勇者王ガオガイガーに登場するハンマー型の武器だ。
相手に釘を刺しこみ、ハンマーで打ち込む必殺技「ハンマー・ヘルアンドヘブン」。

武器をハンマーにする理由も、釘を刺す理由も、そんなことはどうでもいい。

いつの時代も最大の敵は、弱気で後ろ向きな自分だ。
そんなときは自分の信じた「かっこいい!」を信じるのだ。

この時代だからこそロボットアニメを見る理由は、そこにある。

 

今このメディアDON'CRYでは、激画団という学生アニメーション制作集団をクラウドファンディングで応援している。僕も支援者の1人だ。

『空中軍艦アトランティス』。アマチュアだけでつくるオリジナルロボットアニメだ。

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停滞しつつあるロボットアニメ界に何かが起きるのではないか?
そんな予感を感じさせる、気概を持った若き野武士のようなクリエイターである。

ロボットアニメの今後も含めて、彼らの活動を今後も追ってゆきたい。

 

書いた人:通りすがりのロボアニ好き

 

※激画団の活動はこちらから。

クラファン2週間で50%調達!注目の激画団への反響まとめ

夏真っ盛りの7月後半! 毎日えげつないほどの日差しと暑さですね……!

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でも、そんな暑さにも負けないほどのアツさで、アニメを作り続けている大学生アニメーション制作集団「激画団」

そして、「彼らの作品を沢山の方に見てもらいたい!」と始めたクラウドファンディングも、お陰様で沢山の方の支援の手が!

なんと、2週間で目標金額の半分まで来ることができました。

支援してくださっている皆さま、本当にありがとうございますッ!

 

とはいえ実際、どんな反響があるの?

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(彼らの拠点、激画荘)

とはいえ、開始から2週間、一体どんな反響があって、支援して下さった方々はどんな想いで支援して下さっているのでしょう……?

そこでこの記事では、激画団に集まる声援や感想の一部をご紹介ッ!

 

アニメ業界からの反応はいかに…!?

な、なんと『天元突破グレンラガン』制作デスク&ラインプロデューサーや、『キルラキル』のプロデューサーを務められたTRIGGERの舛本和也さんが支援に参加して下さったり…

GAINAXや、DAICON FILMの創立者の1人でもある武田康廣さんは、登壇まで!スタジオから応援コメントも…!

『クレヨンしんちゃん』シリーズの初代監督で、『サクラ大戦 活動写真』の監督でもいらっしゃる本郷みつるさんも、ご支援を!

現場で制作進行をやられている方からも期待の声が……。

アニメ業界の大先輩方からの応援は、激画団のメンバーにとっても、良い意味で刺激になっているようですよ。

また、声の方面からも注目が! 『名探偵コナン』で毛利小五郎役や、『シティ・ハンター』で冴羽獠役を務められる声優の神谷明さんも、対談に興味を持ってくださいました!

 

エンタメ業界にも波及中!

嬉しいことに、エンタメ業界にも激画団の波は少しずつ波及しているようです。

マンガ業界からは、『映像研には手を出すな!』の大童澄瞳さんからのコメントや……

『機動戦士ガンダムSEED』シリーズのコミカライズ版などを担当された高山瑞穂さんからは、なんとカッコいいイラストとご支援が!

 

一般の方々からの反応はいかに…?

しかし、プロ以外の目線はどうでしょう? 彼らを応援してくださる一般の方々からの声もお届け!

激画団にアニメへの夢を託したくなる気持ち、痛いほど分かります……。僕らもそうです。

エウレカ成分、ビシビシ入ってますよね!

今時のアニメじゃない」というのは、監督もこだわっている点! それに共感して下さって方も!

いやはや、「80年代90年代アニメのパロディなんて、誰が得するの?」なんて感じる方がいるかもしれません。

でも、あの泥臭さを、溢れる熱量をもう一度観たい!って方も大勢いるはずで、そういう方に是非届いて欲しいアニメなんです。

うおぉ!!! そのお金の使い方、とってもクールだと思います!

熱い応援や感想にまじって、憧憬にも似た感情を抱く人も。

でもこれメチャクチャ分かります!

「もしこんな学生時代を送れていたら……」

『アオイホノオ』を観た時にも抱いた、この憧れは僕らも強く持っています。

なので、このつぶやきを見た時思わず頷いちゃいました……。

 

海外からも注目が!

北米に100万人のユーザーがいるアニメ配信サイト、Crunchyrollはなんと紹介ムービーを制作!

この動画は何回かアップされ、8万回以上再生されました。

さらには中国の方に激画団のプロジェクトを紹介してくれているつぶやきも発見。

海外ファンからも応援コメントが届いています!

このアツさの前には、国境など意味を為さないのかもしれません……!

感謝の気持ちとこれから

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(いまも制作真っ只中です)

さて、この記事を書くために、多くの人の想いに触れました。ここではご紹介しきれなかったつぶやきも沢山あります。

このプロジェクト、そして激画団に興味を持って下さった皆さま、本当に、本当にありがとうございますッ!!!

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(真剣に作画する団員)

学生たちの”アニメが好き”という純粋な気持ちでスタートした激画団。

そんな彼らを、大人として、どうにか応援したいと思う多くの方々。

その出会いがスタートさせたクラウドファンディングの期間も、残り40日となりました!

激画団のメンバーが想いのすべてをぶつけた「空中軍艦アトランティス」というアニメーションを、沢山の人に届けたい……。

そのために、もう少しだけ皆さんのお力をお借りしたいのです。

camp-fire.jp

何卒、「激画団応援プロジェクト」をよろしくお願いいたします!

 

あわせて読みたい:

www.doncry.net

 

書いた人:餅男(DON'CRY編集部)

twitter.com

 

夏フェス行ってみようぜ! 入場無料の野外アニソンイベントにDON'CRYと乗り込もう

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平成最後の夏、どうしても味わいたいもの、そう「夏フェス」。

『君と夏フェス』なんてしゃらくせぇですが、人生一度でもいいから、青空の下、音楽に体を委ねて、何もかも忘れて、ぶち上がりたい。そんな日もあっていいはず。

夏フェスを噛み締めないことには、死んでも死にきれない平成を生きる紳士淑女、DON'CRY読者のあなたへ。

今年は「夏フェス or DIE」だ!

そこで、ぜひ紹介したいのが、無料で入場できる野外アニソンDJ&ライブフェス。

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http://r.reanimation.jp/r12/

その名も、Re:animation(リアニメーション)

今回で第12回目の開催となるリアニですが、過去には2日間で1万人が来場した、国内最大級のアニソンDJフェスです。

今回の開催では、アニソンDJ、アニソン歌手など、そうそうたるメンツが出演します…! f:id:don_cry:20180709135430j:plain

実は、DON'CRYは、以前にRe:animationのオーガナイザーである杉本真之さん(愛称 ちへさん)にインタビューをさせていただきました。

リアニは、たった20人の『交響詩篇エウレカセブン』のオフ会から始まりました。

日本のクラブカルチャーの風習として、クラブでアニソンを流すこともできなかった時代。

ちへさんは、「アニメと音楽、どっちも好きで良い」と肯定できる場所をつくりたい、その気持ち一つで、ここまでリアニを続けてこられたのです。

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そんなちへさんの気持ちを体現しているのが、この無料開催。

なぜ入場無料でできるのか?

それはこのコンセプトに賛同した方々が、クラウドファンディングで支援をしているからなんです。この無料入場イベントは、リアニを、ちへさんを愛する方々の支えで成り立っているのです。

先日クラウドファンディングを始めた僕らDON'CRYが、目標にする形の一つでもあります。

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リアニ12にかけるちへさんの思いがイベントページに綴られております

とはいえ、夏フェスに行こうたって、その踏み出す一歩ってなかなか重い……。

そこで、一つ提案です。

\DON'CRYの編集部員と一緒にリアニへ行きませんか?/

編集長のノダショーをはじめ、稲田ズイキ、佐伯ポインティ、カエデ・ワタセが、リアニへ参戦します!

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大人の遠足」くらいの軽い気分で、最後まで一緒に騒いでもよし、途中から離れてもよし、自由に各々が楽しめる塩梅でやっていきましょう!

 そして、今回、リアニのステージにDON'CRYと、DON'CRYが応援している「激画団」が登壇することになりました!

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編集長のノダショーと、激画団監督の長野風太くんがリアニのステージで、生対談いたします!(登壇時間12:00~12:10)

激画団を応援したい人は、二人のステージを目に焼き付けましょう!

・日時: 7/14(土) [Day1] 

・集合:9:30 JR 新宿駅集合(11:00 会場到着予定)

・場所:山梨県上野原市 桂川新田地区近隣公園特設会場(JR上野原駅から徒歩5分)

・費用:入場無料(交通費と会場内での費用はかかります)

・参加希望の方はDON'CRY公式TwitterにDMください

平成最後の夏、ドンクライと一緒に夏フェスを味わいませんか?

夏フェス or DIE!

ご参加、お待ちしております!

GAINAXやTRIGGERのクリエイターも注目する大学生とは!? 9畳の木造アパートでアニメを作る理由…

昨年11月、1本の動画がネットに公開されました。

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臨界点を突破する勢いで、噴き荒れるロケットエンジンに……。

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ロボの魂をむき出しにした劇画調のカットイン……。

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どこか80年代アニメを彷彿とさせる映像に浮かびあがる、「遊びじゃない」「幼い日の僕たちを乗せて」の文字。

動画が添えられたツイートは瞬く間に広まり、100人単位でフォロワーがどんどん伸びていく。

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しかも、動画を制作したのは、「激画団(げきがだん)」を名乗る、京都の大学生たち。え……絵のタッチ的に、40代のアニメーターとかじゃないの!?

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さらに驚いたのはその規模感。2,3人ではなく、30人もの有志が集まって制作していること……。

怒涛の盛り上がりの中、僕らの中にも自然と興味が湧いてきました。

「知りたい……。 一体彼らは、どんな人間で、どんな気持ちを込めて、この作品を作っているのか……? 実際に会って、見て、話を聞きたい!」

それからTwitterで取材依頼を出し、翌週には彼らが住まう拠点、京都に向かったのでした……。

 

たどり着いた木造アパート「激画荘」

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そんな僕たちを迎えてくれたのが、この木造アパート。すごい年季が入っている……。

激画団はこのアパートを「激画荘」と名付け、授業後に作品を作っているらしい……。

しかし一体なんなんだろう、このほとばしる青春の香りは……まるで現代の「トキワ荘」のようじゃないか!

「こんにちは!」

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するとドアが開き、爽やかな声の先にいたのが、この青年……。えも言われぬタイムスリップ感。

下駄に、作務衣、そして束ねられた髪……80年代……? あれ、大学生って聞いていたはず……。

「監督の長野です。今日はよろしくお願いします!」

あ、監督! そう、彼こそが激画団の監督、長野風太さんだったのです。もちろん、京都の大学に通う「現役」の大学生だそう。

「では、こちらです」

 

現れたるは、まさしく制作現場!

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こ…!

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これは…!!!

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積み上がったカット袋……。

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スケジュール進行に関する表……!

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そして、真剣な眼差しで作画をするアニメーターに……

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指導する作画監督まで…!

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中には、劇中の音楽をつくっているスタッフも!

オイオイ……もう、これアレじゃないですか? 僕らが雑誌やテレビで見て、胸を高鳴らせていた、アレですよ、アレ!

そう、まるっきり「制作現場」じゃないですか!!??

9畳2部屋だという激画荘は、本当にアニメスタジオだったのです!

 

自分たちでアニメを作るしかなかった

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ーーすごい環境に面食らっておりますが、本日はよろしくお願いします!

長野:はい、よろしくお願いします。

ーー早速なんですけど、この激画団ってどういう経緯で集まったメンバーなんですか?

長野:あ、ちょっとこの話は作画監督の内田も呼んでいいですか。お〜い、内田〜!

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内田:あ、こんにちは、作画監督の内田です。

ーーさっき作画を教えてた人だ!

長野:創立のきっかけですが……「創作欲求が合わさった」っていうのが一番大きいですね。

ーーと、いいますと?

長野:僕らは大学のアニメ学科に通っていて、大学にアニメサークルはあるんですけど、アニメ制作をしてるサークルはなかったんです。

だから、「自分でやるしかない」という状況でした。

ーーえ、アニメ学科があるのに、アニメ制作をしているサークルはないんですか?

長野:ええ……それが大学に入って最初に凹んだことでして……。

「朝まで自習室にこもって、机の下に寝泊まり! それが美大生!」と思っていたんですけど、そんなこと全然なくて……。

でも、落ち込んでいたら、偶然DAICON※の話を内田とできて、「おぉ! アニメ好きなヤツいるやんか!」と嬉しくなって(笑)

※DAICON:大阪で開かれていた「日本SF大会」の愛称。ここで活躍したアニメ制作集団、DAICON FILM(ダイコンフィルム)が、後のGAINAXの母体となった。メンバーに庵野秀明や赤井孝美、山賀博之などがいた

ーーその年齢でDAICONの話で盛り上がれるなんて珍しいですよね! ちなみにそれって、どういう状況だったんですか?

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(出典:amazon / ©東宝)

内田:学校の課題を教室でやってて、そしたら同じクラスの長野くんがいて、自然とDAICONの話になったんです。

あの頃、『アオイホノオ』※のドラマ版とかテレビでやってて、すごいタイムリーでしたから(笑)

※アオイホノオ:島本和彦によるマンガ。後にGAINAXを立ち上げるDAICON FILMの学生たちも登場人物として多く登場する。

ーーあ〜なるほど〜! この現場を見て、激画団が実写版『アオイホノオ』みたいになってると思いました(笑)

内田:それに、長野くんは、もともとお父さんがその年代の人だったもんね

ーーえ、そうなんですか?

長野:あ、はい。1期生のオタクといいますか……。未来少年コナンの同人をやってたとかで...…。なので、僕はアニメに触れるのがすごく自然だったんですよね。

だからこそ、実際に作ることに強く興味を持って入った大学に、すごく落胆してしまって……。

ーーたしかに理想と現実のギャップ、かなりありそうですね……。

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(左から音響制作の岡本さん、制作進行兼撮影監督の中野さん、監督の長野さん、作画監督の内田さん、作画の木村さんと坂田さん)

長野:でも、内田と会ってからは、夜通し話したり、絵を描いたり……(笑) そこに今は撮影監督の中野や、動画検査の坂田ってヤツとかも入って、段々人が増えたんです。

ーーうわー! だんだんとチームが出来上がっていく熱い展開だ!! そのワクワク感、マンガの『映像研には手を出すな!』みたい……。

※『映像研には手を出すな!』:大童澄瞳によるマンガ。「ブロスコミックアワード2017」大賞。女子高生3人が集まって、アニメを作るストーリーがSNSを中心に好評を博している。

 

とにかく、やりたいことを追求したい!

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ーー背景がわかってきたところで、作品についても伺いたいです。

最初にパイロットフィルムを拝見した時にとにかく驚いたのが、過去のアニメ、どれだけ掘っていってるんだっていう……(笑)

一同:(笑)

ーー色々入ってますよね、この作品(笑)

長野:コンテ段階で皆の「やりたい」を入れてまして……。

僕はもうそれこそ、PVを観ていただいてわかる思うんですけど、70年代、80年代の日本アニメーション※一派が好きなもので……。

※日本アニメーション:『未来少年コナン』や、『フランダースの犬』などの『世界名作劇場』を制作したスタジオ

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(監督の机には往年のジブリ映画のDVDが並ぶ)

ーーたしかに監督の机には、かなり年季の入ったアニメグッズが……!

長野:小さい頃からずっと観ているので、どうしても色んなところをかい摘んで、コンテに入れちゃうものですから。

あと、わざとパロディ※要素を出すのは、やっぱりGAINAXの影響ですね。

※パロディ:他作品から要素を借用し、別の作品に引用すること。わかるかわからないか瀬戸際の元ネタが、クリエイターとファンの間でコミュニケーションを生むことも多い。

例えば、ロケットの噴射シーンとか……

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ーーはい、はい。もう明らかにもう……(笑)

長野:もうパロディ、パロディの……(笑)

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(出典:amazon / ©バンダイビジュアル)

ーー完全に有名な『王立宇宙軍オネアミスの翼』のロケット噴射のシーンですよね

一同:(笑)

長野:こうやって笑って観てくれるとすごく嬉しいんです(笑)

ーー「このパロディーの元ネタ知っているか?」って観客に投げかけていくスタイル、まさしくGAINAXじゃないですか!

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長野:自分のフェチズムだとか、さっき言っていただいた「掘る」っていうか、メンバーの「ここだ!」っていうところを追求したかったんです。

他の人がやらず、なおかつ自分たちが一番やりたいことを追求したらこうなりました。

 

周囲とのギャップが苦しかった

ーーただ、80年代、90年代のアニメに一番影響を受けつつも、いま10代後半〜20代前半じゃないですか? なかなか周囲にそういう人って少ないと思うんですよ。

それに対して、分かってもらえない苦しみはありますか?

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長野:苦しみというか悲しみのような、時代的なギャップを感じることはあります。

たとえば、僕が好きなのは先ほども言ったのですが、小さい時から見てきたジブリと日本アニメーション作品で……。

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(出典:amazon / ©ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社)

それこそ、劇場版『名探偵ホームズ』の「青い紅玉(ルビー)」とかなんです。

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内田:ギャップは僕もあります。例えば、僕はロボットアニメが好きなんですが、中でも大好きなのは、『鉄人28号』だったり、今川泰宏監督が描く『ジャイアントロボ』だったりするんですよね……。

あと、最近のロボットはビームとかガトリングガンを持っているのが普通ですが、僕はやっぱり『THE ビッグオー』のように、最後は拳で……

ーー「サドンインパクト」、ですよね!(笑)

一同:(笑)

長野:結局最後は肉弾戦(笑)

ーーいや〜なるほど。だからこそ、パロディーを通じてそれが好きな人とコミュニケーションしているワケですね。

「俺の”好き”がわかるだろ? わかってくれ!」っていう叫びでもあると。

 

制作環境が面白いアニメは面白い!

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ーーこの「激画荘」っていうスタジオも面白いですよね。部室感があるというか……。いろいろなところにメンバーのラクガキとか貼ってありますし。

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長野:ありがとうございます。この「激画荘」だけは24時間明かりがついていて、オープンなんです。

「メンバーなら誰でも来ていいよ」っていう場所は常に確保してますね。

ーーそれは何故ですか?

長野:やっぱり、自分が面白いと思うアニメは、制作環境が面白いからです(笑)

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(出典:amazon / ©バンダイビジュアル)

『攻殻機動隊』のセリフを引用するんですけど、

我々の間には、チームプレーなどという都合のよい言い訳は存在せん。

あるとすればスタンドプレーから生じる、チームワークだけだ。  

という、まんまそれで(笑)

各個人が一つの目標に縛られるんじゃなくて、全員の原動力が統一された先に、一つの目標がある方がいいと思ってるんです。

ーー縛られた場合はどうなるんでしょうか?

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映像の1コマになった時、密度が全然濃くないモノができてしまいます。

せっかく共同作業してるのに、誰か1人の「俺はこれがやりたい」に、他の誰かが刺激されて「俺ならこうしたい!」ってなっていくことさえ起きない。

でも、多分そういうのって、見る人は画面を通して気づくと思うんですよ。「苦労して作ってるな」とか「フェチズム詰まってるな」とか。

ーーなるほど……。プロのアニメ演出家、金子祥之さんにインタビューさせていただいた際にも、色々な方の「面白さ」が入るからこそ、作品全体の面白さが磨かれると仰られていましたが、やはりそうなんですね。

 

ぶっちゃけ、経済状況ってどうなの?

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(積み上げられた「支援物資」)

ーーお聞きしていて、かなりしっかりとした活動をされていると感じました。でも、ぶっちゃけ、経済状況というか、活動資金的なモノって、どこから得ているんでしょうか?

長野:カンパと、貯金の切り崩しですね(笑)

ーーヒーーー厳しい……!!!

長野:作ってると、アルバイトをする時間もないですからね……。

ーーでは、拠点であるこの「激画荘」の費用は?

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長野:ここは僕が住んでいるので、その生活費から出してます(笑)

いちおう家賃が毎月3万5000円と、そこに水道光熱費。で、水道光熱費は全員が使っているので割り勘。そして、できるだけの節約をしてます(笑)

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例えば、冬は暖房を使わず、石油ストーブを使う。それも1つしか使いません(笑) 

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(一部屋の半分はメンバーが雑魚寝するエリア)

それで夜、寒いから、寝る時はこのストーブの前を取り合って、全員がぎゅうぎゅう詰めになって寝るとか(笑)

ーーシビア! だけど、この貧しさを耐え抜く青春感、どこか羨ましい部分もありますね……。

あとは、作画机とかポスターとか、どうしても掛かってくるお金については呼びかけしてメンバー間でカンパしてます。

ーー大変だなぁ……。

 

出会えたことが一番の幸運

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(隣り合う、監督と内田さんの机)

ーー周囲とのギャップへの悲しみとか、制作の大変さはありつつも、激画団が激画団として集えたことに大きな価値があるように感じました。

長野:そうですね。それこそ時代的なギャップについては、作業中に内田と「なんでかね?」っていう愚痴を言い合ったり、共感したり...…そこでガス抜きしてますね

ーー内田くんとしても、そこは嬉しいことでした?

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内田:そもそも僕は、周囲とのギャップみたいな話をできる人が「まず存在しない」と思って生きてきて(笑)

ーーははは、わかります、わかります(笑)

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(内田さんの机にはデカデカと『AKIRA』のポスターが!)

内田:中高の自己紹介でも、つい「大友克洋が好きです。アニメーターなら大平晋也のエフェクトが最高です」みたいなこと言ってしまって(笑)

もちろん、誰も食いついてくれなくて……。でも、大学で長野くんと出会ったら、これに反応してくれたんです

ーーうわぁ〜〜〜!それは嬉しいですね!

長野:あの日が、初めての徹夜だったな...(笑)ずっと話をして。

ーー最高の青春だなぁ……! おじさんたち、ちょっと泣きそうですよ……。

2人にとっては今こうして机を並べて制作していることが、一番の救いなのかもしれませんね。

長野:……そうかもしれませんね。 出会えたことが一番の幸運だったんじゃないかなって思います……。

ーーなんだか僕らも心がアツく、それでいて温かくなりました。どうもありがとうございました!

長野・内田:ありがとうございました!

ーーーーーー

学生の有志が30人集まった激画団、そして激画荘。その中心にいたのは、強い想いをもった青年たちでした。

誰に何を言われても、自分が作りたいものを作る。それを世の中にぶつける。

そして、一般には分かってもらえない趣味も嗜好もフェチズムも、分かり合える仲間たちを見つけて原動力に変えていく。

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そんな力強い彼らの心を育てたのは、ジブリやGAINAXを始めとした、僕らが愛するアニメ文化。

彼らを応援したいと思った僕らは、帰り際、募金箱に3,000円を入れつつ、彼らを支援するプロジェクトを立ち上げたい旨を伝えたのです。

そんな取り組みは半年の準備期間を経て、仲間を増やし、そして応援しくださる方々が声を上げてくださって、今ここに形になりました。

「彼らの想いを、多くの人に伝えたい」

僕らのそんな想いに共感してくださる方が、もしいらっしゃれば、ぜひ一緒に彼らを応援していただけないでしょうか?

何卒、よろしくお願い申し上げます!

camp-fire.jp

(クラウドファンディングページ)

 

書いた人:

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ノダショー(DON’CRY編集長 / 激画応援団 団長)

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取材:ノダショー、稲田ズイキ

twitter.com

生きやすくなるためのコミュニケーション術とは…?【Dr.ゆうすけの生きづらさ診療所】

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「なんとなく生きづらい…」
「どこか閉塞感を感じる…」

そんな僕らが抱える問題について、Twitterで1万人以上のフォロワーがいる人気医師、Dr.ゆうすけさんに伺う新連載【Dr.ゆうすけの生きづらさ診療所】。

患者である僕ノダショーが、月1でドクターの診療所に通います。

今回は第2回。第1回『作品を「逃げ場」にすることはメンタルヘルス的にも正しい』は↓からどうぞ。

www.doncry.net

Dr.ゆうすけ

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メンタルヘルスがライフワークの内科医。

身近な人の「死にたい」とか「生きにくい」と触れあって感じたものをことばにするのが好き。

心のケアや、ネガティブ感情とのつき合い方、小さな幸せなどについてつぶやきます。

スプラ2はスシ、スパッタリー・ヒュー、黒ZAPを愛用。ウデマエは最近S+に。

好きな言葉は「勇者とは、勇敢な者ことではなく、人に勇気を与える者のことだ」

 

生きやすくなるための技術と経験とは?

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ーー(扉を開けて)失礼します。ドクター、今月もよろしくお願いします。

はい、よろしくお願いします。

ーー今回ご相談したいのは「コミュニケーション」についてなんです。

やっぱり、他人とうまく付き合うことが苦手だからこそ、生きづらさを抱えてる部分があると思っていて。

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具体的に言うと、コミュニケーションにおいて自分を出すことがすごく難しいと感じているんです。

つまり、ついついドバーって喋ってあとで後悔するか、もう自分を出さずに黙っているかのどちらか。だからいつまでも人と上手くやれなくて……。

うーん、たしかに人との距離を測るのって難しいですよね。

ついついドバーッと話してしまうのは「距離感のつかみ方」の問題ですね。 まずそこからお話しましょう。

ーーはい、お願いします。

 

「距離の詰め方」を身につけるには?

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他人と上手くやれないというのは、まず人間関係を作っていくスキルの中でも、「距離の詰め方」に課題があることが多いです。

例えば、ノダショーさんが言ってくれた「過剰」。つまり、言いすぎですね。

恐らく初対面とか、まだ距離のある人間関係、つまり、「これからお互い知っていきましょう」っていう段階で起こりやすいのだろうと思います。

これは自分のことを、「知ってほしい知ってほしい」っていう気持ちが高まりすぎて、相手が求めているスピード感と合わないから引かれてしまう。

ーーええ、後から「またやってしまった……!なんで学習しないんだ……!」ってすごく凹むことが多いです。

 

位置センサーと加速度センサーの例え

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お互いをよく知らない状態から、少しずつ距離を詰めて仲良くなっていきましょうという段階の時、僕はよく「人はそれぞれの心に『位置センサー』と『加速度センサー』をもっている」っていう例えを使います。

——センサーですか?

はい。まず、「位置センサー」は、「ここまで近づいても良いですよ」っていう距離をオーバーすると、「それは近づき過ぎですよ」って拒絶反応が出ます。

それが出たときは、「ちょっと離れて欲しい」と思うし、心理的にも距離を取ろうとする。

「ヤマアラシのジレンマ」の話がけっこう有名ですが、適切な距離があるはずなんですね。お互いに傷つけ合わず、不快感を感じずにすむような。

対して、「加速度センサー」は、「このスピードくらいで来て欲しい」という速度を超えると、「ちょっと待って待って。そのスピード感、私は想定してないから」ってなってしまう。

「人と仲良くなるのに時間がかかる人」っていますよね。そういう人の慎重さを尊重するといいますか。

例えば、考え方とか好きなものも似ていて、多分良い人だから、「最終的には仲良くなれそう」と思っているのに、相手が急に来すぎてビックリして、上手くいかないということもあります。

ーー身に覚えがありすぎて胸が痛い……。

 

距離の詰め方は、武道の間合いのようなもの

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ちょっと苦い経験があってお聞きしたいんですが……。 ある飲み会で「これが好きで……」って話したら、「わかんないけど、面白そうだね」って言われて。

ふむふむ。

ーーそれで、「あ!この人は受け入れてくれるんだ!やったー!」と安心してドバーーーって喋っちゃったら、「お、おう……」ってなることを、もう何回も重ねてきているんです……。

相手がいろいろと理解してくれそうな人だからといって、ありのままの自分でいけばいいというワケではないんですかね?

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それは、いい経験ですね(笑) 人との距離の詰め方って、武道で言うところの「間合い」みたいなもので、生傷つくりながら学んでいくものだと思うんです。

その場合は、急に間合いを詰めすぎた、早く行き過ぎてすっ転んでしまったというだけです。

重要なのは、「あ、わたしは受け入れてもらえないんだ……」と捉えるのではなくて、「あー、こういう勢いで行くと、こういう感じに転んじゃうんだ!」くらいの軽さで捉えるべき。「これでまた一つ、学んだぞ」と考えた方がいいです。

ーーなるほど…。ということは、あくまで「距離の詰め方」がよくなかっただけで、「自分の人格」が受け入れられなかったわけではない…?

その通りです。

それに、そういうことは僕でもしょっちゅうありますよ。

ーーえ? そうなんですか? ドクターにもそういうことがあるんですか? どういうシーンで?

すごい食いつきますね(笑)そりゃありますよ。

例えば、騒音がある場所で会話をしていたら、声が大きくなって押し付けがましいコミュニケーションになってしまったことがあって。

そうなると、結構営業的というか、自分を売り込むというか、声の大きさに自分が引っ張られて、「僕ってこんな感じなんですよ!」という、あまり好きじゃないコミュニケーションを取ってしまったんです。

それで、帰りの電車で「あぁ〜…」ってすごく反省して…(笑) そんな積み重ねでしかないですね。

——ドクターでさえ、傷つきながら「間合い」を学んでいるんですね…。まさに武道ですね(笑)

ええ、「この痛み、覚えたぞ」って感じですね(笑)

 

なぜ、自分を出せないのか?

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では、次に、自分を出せないってことについて話していきましょうか。

自分をなかなか出せないっていうのは、ベースに「ここで本当の自分を出しても、どうせ受け入れられるわけがない」と思っているから出せない。

おそらくこれまでの経験から、そういう風に学習してしまっているんじゃないですか?

ーーはい、おっしゃる通りです。

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本当の自分を出していくため必要なのは、「安全な場所」で「自分が受け入れられるという体験」です。

「安全な場所」とは、本音で喋ってもここでは否定されないんだ、という安心感を感じられる場所とか関係性のことです。

何かを意見を言っても、「それは違う」「甘い」「理解できない」って言われたら、もう何も言いたくありませんよね。そういう場所は心理的に安全ではない。

ーー分かります。でも、ほとんどの大人は、割と頭ごなしに否定してくる節があると感じます。

だから、自分の意見を言うのはやっぱり怖い…。

 

成熟した大人を探そう

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悲しいですが、それが現状です。 ただ、それでも、信頼できる大人はいるんです。そういう良い大人たちを僕は「成熟した大人」と勝手に呼んでいるんですけど(笑)。

——「成熟した大人」…ですか?

例えば、「私、声ヲタなんです」と言ったら、それだけをもってして「え、キモッ」と言うのは、「成熟した大人」の態度ではないとおもっています。

その見分け方は、「頭ごなしに否定せず、理解できなくても受容できる人」であるかどうかです。

ーーなるほど……。でも、具体的にどのラインからが成熟した大人なんでしょうか?

例えば、実際に僕は「これ好きなんですけど…」って言ったら、「へぇ〜そうなんだ」って言われたことがあって、別に否定されたワケでもないのに、「あぁ…受け入れてもらえなかった!」って後悔してしまいました。

そこは否定しないだけじゃなく、受容までいくところがポイントですね。

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「君はそれが好きなんだね、面白いね」とか「俺はよく分からないけど、面白そうだね」と受容できるのが成熟した大人の態度だとおもっています。

ーーえーっと、つまり、拒絶されない関係性が作れる大人ってことですかね?

そうです。そして、それは「心理的に安全な関係性」なんですよ。

そういう関係性のもとで、本音を小出しにしながら伝えてみて、うっかりでもいいから「受け入れられる」体験を重ねていくことが大切なんです。それが、「安全な場所」で「受け入れられる体験」。

例えばですが、「昔、文化放送を聞いてたんだよね」「緑川光っていう人がいるんだけど…」ぐらいから言ってみて、徐々に出していくと、意外と話を聞いて、受け入れてくれる人がいたりする。

ーーなるほど、まさしく「うっかり受け入れられる」ですね。

 

安全な関係性を通じて「距離の詰め方」を磨く

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そうやって、「アレ?意外と否定されないんだ」という経験を少しずつ積んでいくことで、徐々に人間関係の足場ができていく。

そうすると、最初の方に言っていた「距離の詰め方」も客観視できるようになっていくんです。

ーーあ、ここで戻ってくるんですね。

心理的に安全な関係性があると、「距離の詰め方」において、いろいろな試行錯誤を繰り返すことができます。

この速度でいくと引かれてしまう、このぐらいの塩梅なら関係が維持される、そういったことを学習できる。それで、「距離の詰め方」を鍛えられるんです。

 

受け入れられない体験は、確率と環境を考えて

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ーーただ、それを信じて「安全な場所での受け入れられる体験」を求めても、受け入れられない体験を重ねることもあると思うんです。なかなか成熟した大人に会えないとか。

そうですね、連続して10人20人に受け入れられなかった場合っていうのはどうしてもあります。でも、それは「たまたま」かもしれないんです。

これはぼくが尊敬する精神科医の松本俊彦先生のコトバなんですが、

誰が信頼できる大人か分からなくても、少なくとも家族以外の大人で三人には相談してほしい。

価値判断を押し付けたり、説教する大人も多いと思います。

でも、これは経験則ですが、三人に一人くらいはそうでない人がいると思うんです。

というのがある。この三人に一人っていうのは僕の肌感覚とも一致しています。

でも、その分布には物凄く偏りがある。やっぱり、未熟な大人の周りには未熟な大人がいやすい。

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逆に、成熟した大人の周りには成熟した大人がいやすいんです。

だから、たった一人素敵な人をひき当てさえすれば、そこから芋づる式にいい人たちと知り合えて、周りの人間関係が一気に変わることもある。

例えば、生まれ育った環境や、入った学校が合わなかっただけということもあります。過去にそういうことはありませんでしたか?

ーー確かに…僕は高1の時にクラス全員からハブられていましたが、学校も家も離れた、バイト先やネットを通じたオフ会でなら、話してくれる大人が見つかりましたね……。

まさに、そうなんですよ。そういう人は、今までの生活空間とは全く違う所にいたりする。

「10人20人いても1人もそういう大人と出会えなかった。だから、もう世の中に背を向けた方がいいんだ」って負の学習をしてしまっている人は多い。

でも、諦めないでほしいんです。同じような集団の中で空振りをしているだけかもしれないから。

ーーなるほど。うっかり受け入れられるチャンスは、ちゃんとあるっていうことなんですね。

ええ。それに、そういう人は得てして繊細さをあわせ持っている。

だから、「この人だったら安心かもしれない」という相手を引き合てる力もちゃんと持っているはずなんです。

なにより、本当の意味で受け入れられたっていう体験は、これまでの失敗が全部報われるぐらいの衝撃的な体験です。

 

100回三振しても、1回のホームランで、そのすべてが報われる

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(第1回イベントより / 2016年10月)

ーーそれはすごく分かります! 

僕もドンクライで生きづらさを抱えた人たちとオフ会を開いて飲んだ翌朝は、「こんなに心が穏やかな朝を迎えたのは生まれて初めてだ」と思えました。

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それって、個人としてのハピネスの本質だとぼくは思っているんです。

死ぬ時にどういう人とどれだけ特別で親密な関係性を築いたかってことが、人生の質を最後に決めるうるモノだと信じていて。

大きな社会的な業績を残したかということよりも、「私はこういう人たちとこれだけ親密な関係を作れた」っていって死ぬことができれば、少なくともぼくにとってはとても豊かな人生だったと言えるんじゃないかと思っています。

ーーなるほど、成功者じゃなくていい、関係の中に人生の価値を見出してもいいんですね……。

なんだか、また心が楽になった気がします。ありがとうございます。

いえいえ。

ーーそれでは次回は、「他人からの評価と、自己肯定感」について伺えればと思います。よろしくお願いします。

ええ、それでは来月に。お待ちしています。

 

第1回『作品を「逃げ場」にすることはメンタルヘルス的にも正しい』はこちらからどうぞ。

www.doncry.net

先生:Dr.ゆうすけ

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患者:ノダショー

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女装男子の出会いパーティーに潜入してみたら、優しい世界が広がっていた

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どうも!編集部の佐伯ポインティです!身体が大きいのが特徴です!!

この前、DON’CRYの大編集会議で出会ったとある読者から、

「最近女装に興味があって…今度、女装男子と女子の出会いのパーティがあるので、よかったら一緒に行きませんか?」と誘われまして。

そんな面白そうなパーティ、ぜひレポしたいぃぃ!!!!と思い…

「女装男子と 女装男子好きな女子の 素敵な女子会」

にやってきました。「子」が溢れててちょっと複雑ですが…「女装男子と、女子(女装男子好き)による」女子会ってことです。

誘ってくれた、女装好きなオタク男子こと、莉桜(りお)ちゃんを紹介します!
莉桜ちゃーん!

 

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「は〜〜〜〜い!どうも、莉桜です♡」

来ました〜〜〜〜〜!女装男子の莉桜ちゃん(27歳)です。

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っていうか……莉桜ちゃん…

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か……か………… 

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可愛すぎやろ〜〜〜〜〜〜〜!!! 

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改めて、ご紹介します。
今回の記事の主役である、女装男子&オタクの莉桜ちゃん(27歳)です。普段はオフィスワークをしていて、女装歴は3ヶ月。美人〜〜〜〜!

好きな作品を聞くと、「…かつてはガンダムシリーズや『攻殻機動隊』、出崎統監督作品が好きな古典的なアニメファンでした…でも2年前に映画館で『キンプリ』と『同級生』を二本立てで見たことで一気に腐男子化してしまい、今は『おっさんずラブ』に激ハマり中です!!」と勢いよく答えてくれました。

女性のタイプを聞くと「強気の女性がタイプで、プリキュアとかセーラームーンよりは、キューティーハニー派です。自分がなりたいとおもいつつ、そういう人を求めてるんですよね…」と。確かに、今日の服装は強気っぽい!

「今日は、女装して遊びに行ったり、デートしたりしてくれる女性がいたらいいな…と思って来ました」とのこと。

というわけで、

・女装男子と女子の出会いパーティって、どんな雰囲気なのか?
・実際、どんな人たちが来ているのか?
・莉桜ちゃんの出会いの行方は…?

をレポートしたいと思います!


ー女装男子と女子の出会いパーティに、レッツ潜入!

パーティの舞台は、新宿歌舞伎町にあるカフェ「トロピカルラウンジ」。

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時間とともに、女装男子と女子がだんだん集まり…

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カフェの中が、参加者でいっぱいになりました〜〜!しかも、全員女子の格好なので、会場が華やかな雰囲気に!

そして今回、女装男子50人、女子58人!
総勢108人も参加者が来たのです……すごい!!

数字が割り振られたテーブルに女子が4〜5人座り、女装男子2〜3人が、各テーブルを回っていく、「お見合い回転寿司方式」で会は進みます。

莉桜ちゃん曰く、

普段言われることないから、「かわいい」「きれい」って言われるのが嬉しい。「そんなそんな〜」と言いつつも、浮き足立っちゃっいました。そして、僕より可愛い人をみると、あ、悔しい…と思うことがあって意外でした。自分の中の女子の部分が活性化してるな…と思いました

それが終わると、フリートークタイムに。各々が、気になった女装男子、女子と話したりする時間です。
プロの占い師さんによる、無料の相性診断ブースも開店していました。また会場の一角では、このイベントを企画した、女装モノのAVを撮っている二村ヒトシ監督と、文筆家の岡田育さんによる、エッチなトークショーが行われていたり。

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お二人は以前、腐女子文化研究家の金田淳子さんもまじえて、男の穴や「雄っぱい」について語った『オトコのカラダはキモチいい』を書かれています。素晴らしい本です…!

トークを聞いてた腐女子の方と話したら、「前立腺って本当にあるんだ、本当にほぐすんだ…と思いました…」と、衝撃を受けてました。

 

ー歴代の彼氏全員に女装させていた女子、あらわる。

そんな中、莉桜ちゃんと仲良くなった女子が!

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顔出しNGだけど取材に応じてくれた、えりぴょんさん(ライブハウス勤務、24歳)。

えりぴょん「今日一番良かった人です。見た瞬間から、なんだこの美人は!と思って…男の人を可愛くするのが好きで、ヘアメイクするのも好きなんですよ。」

ーーそうなんですね、結構女装させた経験があるんですか?

えりぴょん「歴代の彼氏、軒並み女装させてきました!」

ーー勢いが凄い!もともと、女装好きな人と付き合ってきたんですか?

えりぴょん「いや、誰もしたことなかったみたいで。私はもともと、中性的な人が好きになりやすくて。」

ーーそもそも、顔が可愛い人が好きなんですね。

えりぴょん「そうなんです!化粧したときに、私より圧倒的に可愛い人が好きなんですよね。美しいものはいい!いいんです!

ーー力強い!ちなみに…ちょっと気になるのですが、エッチなことする時も女装させてするんですか…?

えりぴょん「わ〜したことない!なんでしなかったんだろう…すればよかった……全然してみたいですね!!

インタビューが終わった後も、「ぜひ、莉桜ちゃんと遊びに行きたいです!」とハッキリ誘ってました。えりぴょん、さすがです。

腐女子仲間の2人組、発見!

続いて、莉桜ちゃんと仲良くなった、腐女子の2人組の女子にインタビューしました。

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 (左:リリィちゃん 右:菜乃花ちゃん 2人とも20代で、友達同士の参加だそうです。)

ーー今日は、どういうきっかけで来られたんですか?

菜乃花「女装男子の友達ほしい!と思ってて。でも、そういう機会なく…」

リリィ「女装男子の友達1人いるんですけど、他の女装男子はどんな人なのかなー?って興味があって来たんです。」

ーーさっき聞いたのですが、2人は腐女子らしいですね

リリィ「私は、結構好きですね。ジョリーンのコスプレして、承太郎と花京院のエッチな本を買いに行ったりします。

ーーいきなり凄い話がきた…!

リリィ「今回、まあまあ腐女子の方がいたみたいで。テーブルに来た男子置いてけぼりで、女子3人でFree!の話で盛り上がったりしちゃいました」

ーーそういう盛り上がりもありますよね〜!じゃあ女装男子はそこまでって感じですかね…?

リリィ「まあ、女装男子同士がいちゃいちゃ話してたら、「OK,Google、(彼らにオススメの)近くのラブホは!?」って気分になりますけどね。

ーーサポートが手厚い。会全体の感想は、どうでしたか?

菜乃花「友達探しに来たんですけど、完全に知らない世界だったので、道が拓けました。

リリィ「私より女子力高い人が多くて、軽く凹みました。(笑)私、ドラックストアのコスメなのに、ディオール使ってる…とか。でも、そういう情報も共有してもらいたいし、もっと仲良くなりたいな〜!という感じでした!」

2人とも、楽しそうにインタビューに応じてくれました。その後、腐男子でもある莉桜ちゃんと『おっさんずラブ』について盛り上がってました。仲良しになってる〜!


この出会いパーティが生まれたきっかけ。

莉桜ちゃんが紹介してくれて、今回の「女装男子と女子の出会いパーティ」を企画した方々にお話を聞けました!

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(左:司会のレイらんさん 中央:主催した、ヘアメイクサロン「RAAR」の岡本めぐみさん 右:企画した二村ヒトシ監督)

 ーー企画の背景を教えてください!

岡本「うちのへアイメイクサロンのお客さんって、女装男子が7割なんです。そして、ほとんどの方がゲイではなく、ストレートな異性愛者の方です。そういう方って、結婚してるけど奥さんに女装のことを隠していたり、彼女ができる度に隠すけど、やっぱりやめられなくて…と困ってる方も多くて。

ーー実生活と、女装が分かれてるんですね。

岡本「そんな中、ロケットニュースさんで記事がでて。」

rocketnews24.com

ーー読みました!素敵な記事ですよね。

岡本「以前から、ロケットニュースさんの企画記事では度々、わたしたちがやってるヘアメイクサロンRAARを紹介してくださって、それを見て来てくれた女性のお客様たちは、女装男子に興味津津で「女装男子を紹介してください!」と女子から私に連絡が来るようになりました。

ーー女装男子の人気、すごいですね。

「元々クラブイベントやファッションパーティーはやっていたのですが…もっと来て頂きやすくするために、今回、日曜日の午後から出会いイベントをやってみたんです。「女装男子と付き合うのはメリットだらけ!」の記事が出てから、女性の参加者がグーンと増えました!」

ーー今回は二村さんも、ご一緒に企画されたんですよね?

二村「そうですね!「女装はしたいけど、男に掘られたいわけじゃない。」そんな人に楽しんでもらいたかったんです」

ーー女装AVを撮ってきた二村さんだからこその発想ですね。(二村さんが撮った女装AVはコチラ!リンク先は【18禁】です!!!

二村「女になって、百合がしたい。そんな人は、潜在的に多い気がするんです。ノンケだって女装してもいいし、女装男子だって女の子と結婚してもいいじゃない、と思ってます!

ーーそうですよね。こういう出会いの場は、女装男子としての自分を認めてもらった上で、女子に出会いたい人はとっても嬉しいと思います。

二村「インターネット上では、ゲイの男同士の出会いは沢山あります。でも、女子と、女装男子の出会いの場はない。なら、作りたいと思ったんです。想定は、女装男子10人、女子10人ならいいな〜と考えてたんですけど、フタを開けてみると、100人くらいになってて!ビックリです!」

ーー二村さんが、会場にいながら楽しまれてるなーというのが伝わってきました!

二村「人の性癖の面倒をみるのが好きでして。いろんな性癖を持つ人が幸せになったらいいと思うんですよね。人に迷惑かけない限りは、あらゆる性癖は幸せになるべきだと思う。だから、つい面倒見がよくなっちゃうんです。」

主催の方々がとにかく優しく、全員が楽しめるように設計されていたのでした…素晴らしい会…!

ー社会に理解されなくても、楽しめる場があればいい。

最後に、莉桜ちゃんに今日の感想を聞きました!

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ーーおつかれさまです!今日はどうでしたか?

莉桜「いやー…楽しかったです…。こういう出会いの場に、女性役でいくのが斬新で。男女が分かれてる出会いの場だと、男性がアピールしないといけない、というのがいわゆる“普通”だと思うんですけど、今日は自然と内股になって…

ーーその現象も、相手に楽しんでもらえそうですよね。

莉桜「そうなんですよね。女装の会に来てくれる人だから、男子に、いわゆる男性的なところを求めてなくて、中性的な部分を出せたり、リードしなくてよかったり、弱さをさらけ出せたり…自分がオープンになれるのが良かったです。

ーー腐男子としても、楽しんでましたよね!

莉桜「そうですね!BLが好きな人がまあまあいて、腐男子としても嬉しかったです。あと、メイクしてくれる女子と遊ぶ約束ができて…それがめちゃくちゃ良かったです…!」

ーーデートの約束、良かったですね〜!楽しみきってて、何よりです!

「そもそも、女装をオープンにできる場がないですからね〜…他人に言えない苦しさはあるけど…こういうイベントを主催してもらって、女装男子を認めてくれる人が来てくれるだけでも救いになります。

ーーこれこそ優しい世界ですね…ありがとうございました。

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女装男子と女子の出会いパーティのレポートでした〜!

次回開催は、8月26日(日)だそうです。気になる方は、こちらのアカウントへ!

今回のテーマは「女装男子と女子」でしたが、莉桜ちゃんの言っていた、「趣味をオープンにできる場をつくって、それを認めてくれる人が来てくれるだけでも、救いになる」って、女装だけでなく、きっとさまざまなオフ会や、趣味のコミュニティも同じだと思いました。

社会や周囲には理解されなくても、「好き!」「これがたまらない!」ということをオープンにし合える、楽園みたいな場があると、人生もっと楽しく過ごせそうですよね。

以上です!僕も、好きを大切にできて楽しめる場をよりつくってこう…と思ったポインティでした!

書いた人:佐伯ポインティ

twitter.com

あわせて読みたい:佐伯ポインティの書いた記事

www.doncry.net

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イベント「推しキャラ性格診断ナイト」を7/1(日)開催決定! みんなでわちゃわちゃ盛り上がろう!

こんにちは、編集長のノダショーです。

先週、「マンガの推しキャラで性格がわかる」という記事を出しました。

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www.doncry.net

すると、多くの方が「自分ならこのキャラ!」とTwitterでつぶやいてくれたんです。

そして、中には「一緒にやりたい」という旨のツイートも…!

 

なら、一緒にやればいいんじゃない…?

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この記事を通じて、自分への理解も、他者への理解も深まり、より仲良くなれたドンクライ・メンバー。

コミュニケーションもしやすくなり、生きづらさも減ったのです。あぁ…まさにドンクライ。

そして、それを読者(と書いて友と読む)の皆さんもやりたいというなら、もう一緒にやるしかないじゃないですか!?

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ということで、もはやおなじみ、渋谷のクラブ・バー「Aurra」を貸し切って、7/1(日)19:00~22:00までやります!

その名も、「推しキャラ性格診断ナイト」!!!

 

当日は別のタイトルでも!

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記事ではこの3タイトルだけでしたが、意外と『シャーマンキング』が分からない人が多かったり……。

なので、今回はこのタイトルも加えます!

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この6タイトルからいくつか選んで、推しキャラを発表してもらいます!

 

お酒を飲んで雑談しながら当て合おう!

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(第4回イベント:「宇宙よりも遠い場所オフ会」より)

イベントでは、来てくれた方々をグループに分けたクイズ形式を採用!

それぞれが「私の推しキャラは『ONE PIECE』だと〇〇ですが、他はなんでしょう?」と出題者になってもらいます。

あとはキャラを少しずつ明かしながら、早押しクイズの要領でキャラを当てる!

そこからは、みんなで

こういうキャラが好きだから、こういうキャラも好きなのでは?

〜な性格なのかも!

なんて感じで、わちゃわちゃ雑談しよう!

 

ご参加はDMにて

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(第3回イベント:「大編集会議!!!」より)

ということで、7/1(日)19:00〜22:00、場所は渋谷Aurra。

渋谷駅から徒歩10分くらいで、アクセスはこちらから。

飲み放題&ご飯つきで、参加費は3000円でございます。

ご参加はドンクライのtwitterアカウントに

・名前

・人数

を記載の上、DMして下さいませ。

twitter.com

お友達をお誘い合わせで来ていただくのも勿論OK!相手の違った一面を知れて楽しいかも…?

当日は、まず4人のドンクライ編集部員が登壇してやってみるので、参考にしてくださいね。

それでは、ご参加、お待ちしてま〜す!

 

<おことわり>

ドンクライは「作品に生きづらさや閉塞感を和らげられている」人のためのメディア。

そのため、他人が大好きな作品への中傷・マウントは厳禁です。

もし発見した場合、参加費を頂いていても退出いただくことがあります。ご注意ください。

好きな漫画キャラで性格がわかる? ジャンプ漫画の「推しキャラ」で精神分析してみた

 

突然ですが、漫画に出てくる人物って、キャラが立っていて、うらやましくないですか?

捨て身で仲間のために戦う熱血漢だったり、クールな知的キャラだったり……

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対して、僕らは、めちゃくちゃキャラぶれまくりです。

漫画のキャラのように「自分はこういう人間だ!」とはなかなか言い切れません。

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でも、漫画を読んでいて、無性に心惹かれるキャラっていませんか?

かっこいいとか、かわいいとか、そういう感情を超えて「こいつは俺だ」って思えるキャラ。

もしかしたら、そんな「推しキャラ」を何個かあげて、その共通点を探っていけば、自分の一番大事な価値観が見えてくるんじゃないでしょうか?

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そこで、今回はそんな「推しキャラ精神分析」を、ドンクライ編集部でやってみました!

 

参加者

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ノダショー:DON'CRY編集長。マンガ『彼氏彼女の事情』を聖書のごとく毎月読み返している。

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佐伯ポインティ:DON'CRY編集部員。エロスが大好き。趣味は猥談。

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稲田ズイキ:DON'CRY編集部員。童貞の僧侶。将来の夢は娘とプリキュアを鑑賞すること。 

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カエデ・ワタセ:DON'CRY編集部員。Vtuber狂い。

 

今回のルール

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今回はあらかじめ編集部員には、キャラ数の多い『ONE PIECE』『HUNTER×HUNTER』『シャーマンキング』の3作品から「推しキャラ」を考えてきてもらっています。

はたして、推しキャラの共通点をあげていくと、価値観を分析することができるのでしょうか??

 

1人目:ノダショーの推しキャラ

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「表情筋が死にがち」と言われることが多い編集長のノダショー。彼の推しキャラは、こうなりました!

 

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f:id:don_cry:20180609143108p:plainうーん、僕の推しキャラはこれかなぁ……。

f:id:don_cry:20180609143235p:plainあーー

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「あー」と呟く一同

f:id:don_cry:20180609143108p:plainえ、これ何の「あーー」なの? もう分かったの?

f:id:don_cry:20180609143235p:plain全体的に、影があるね〜

f:id:don_cry:20180609143502p:plain実は心に闇があるキャラばっかだ

f:id:don_cry:20180609143530p:plainでも、ナミは闇って感じでもなくない?

f:id:don_cry:20180609143235p:plainあーわかった!家庭環境に何かしら問題があるキャラだ!

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あーーー!

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あーーー(笑)

f:id:don_cry:20180609143108p:plainたしかに(笑)

f:id:don_cry:20180609143530p:plainナミは自分の親がいないし、義理の親のベルメールさんも殺されてるし。

f:id:don_cry:20180609143502p:plainキルアも蓮も家がストイックすぎてヤバイしな。

f:id:don_cry:20180609143108p:plain言われてみれば、そういう家族関係に問題があるキャラは好きかも……。

f:id:don_cry:20180609143235p:plainわかった、『NARUTO』めっちゃ好きでしょ!

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f:id:don_cry:20180609143108p:plainあ、好き(笑) サスケがナルトに「親も兄弟もいない、初めから独りだったお前に、それを失った俺の孤独はわからないだろ!」とか言って、「孤独マウント」を取り合ってしまうところとか、すごく分かる…

f:id:don_cry:20180609143530p:plain我愛羅もいるし、ネジとヒナタの「家系」の問題もあるし、少年漫画の中でも家族関係複雑めのキャラ多いよね。

f:id:don_cry:20180609143502p:plainあー!わかった。『僕のヒーローアカデミア』だと、轟焦凍でしょ?

f:id:don_cry:20180609143108p:plainうわーそうそう!!! 今、アニメ3周目してて…もう、好き…。轟は両親の不仲と、父親から過度のプレッシャーを与えられて、他人も自分も信じられなくなってるの。

f:id:don_cry:20180609143235p:plain轟くんの父親、モラハラ親父すぎるもんね…読んでてヤバさを感じる…

f:id:don_cry:20180609143108p:plainアレ、父親にすごく似てて…。学生時代、目標を達成できたら、今月の小遣い+αを支給して「流石俺の息子だ」って褒めてくれて、できなかったら0円で「お前はもう俺の息子じゃない」って言われたり。

f:id:don_cry:20180609143502p:plainつら…

 

ノダショーのベストシーン

f:id:don_cry:20180609143235p:plain「このシーンが一番ベスト!」とかある?

f:id:don_cry:20180609143108p:plainそれこそ『僕のヒーローアカデミア』の轟焦凍 VS デク戦! 

f:id:don_cry:20180609143502p:plainめっちゃ熱いシーンだ…

f:id:don_cry:20180609143108p:plain主人公のデクにネガティブな生い立ちごと肯定されて、自分を受け入れるきっかけになる…何回見ても泣いちゃう…。

f:id:don_cry:20180609143530p:plain「浄化」みたいな体験、好きだよね?

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f:id:don_cry:20180609143108p:plain……すき。たぶん、心が淀んじゃってるんだよね。

f:id:don_cry:20180609143530p:plainおお……。

f:id:don_cry:20180609143108p:plainなぜか昔から、草原とか海とか見たら心が落ち着くし……。

f:id:don_cry:20180609143502p:plain早急にドンクライのモンゴル支部を立てた方が良さそう。

f:id:don_cry:20180609143108p:plainこういうキャラってプレッシャーを与えられて育ってきたから、厳しくて現実的なんだよね。でも、ホントはそれを超えてこっちの心に踏み込んできてくれる「ヤバい仲間」が欲しい。ルフィとか、ゴンとか。

f:id:don_cry:20180609143530p:plainじゃあ僕らがその「ヤバい仲間」という認識でいいですか?

f:id:don_cry:20180609143108p:plain……そうだね///

 

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2人目:佐伯ポインティの推しキャラ

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先ほどのノダショーとは対照的に、常に顔がにやけてるポインティ。彼の推しキャラは、こうなりました!

 

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f:id:don_cry:20180609143530p:plainあーーーー

f:id:don_cry:20180609143235p:plainえへへへ(笑顔)

f:id:don_cry:20180609143502p:plain思考回路がちょっとイカれてるキャラが多い気がするな。

f:id:don_cry:20180609143530p:plainちょっと待って、ルフィに共感できる人、この世に存在すんの?

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f:id:don_cry:20180609143235p:plainルフィって、新しい島を目の前にしたとき、ナミが「聞いて!あの島は危険よ!」とか言っても、全部無視するじゃん。

f:id:don_cry:20180609143530p:plainするする。ああいうところ見て、ルフィやべぇなって思ってる。

f:id:don_cry:20180609143108p:plainまたコイツは…って思ってる。

f:id:don_cry:20180609143235p:plain俺、めっちゃ共感するもん。「今そういうセリフを聞きたいタイミングじゃないんだよなぁ〜、一緒にワクワクすればいいのに〜」って思うし。

f:id:don_cry:20180609143108p:plain分かった、興味とか快楽にパラメーター全振りしてるキャラってことだよね?

f:id:don_cry:20180609143235p:plainそうね、面白いと思った方向にまっすぐ行くキャラ!

f:id:don_cry:20180609143530p:plainジンはどうなの?

f:id:don_cry:20180609143235p:plainジンって自分の子供(ゴン)がいるのに、会わずに遺跡とか冒険してるじゃん。追ってくるだろ、みたいな。あれはめちゃくちゃすぎるけど、気持ちはめっちゃ分かる。

f:id:don_cry:20180609143502p:plain好きなことに対して制約がないし、特段仁義とかもないってことだな。

f:id:don_cry:20180609143530p:plainメリットを感じられる部分以外は、だら〜って力抜くんでしょ? 麻倉葉じゃん、それ!

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f:id:don_cry:20180609143235p:plainそうそう。葉は、「仲間と楽しいことしたい」ってところにあるからね。そこは近いかも。楽するために労力をかける瞬間はあるけど、なるべくゆるくいたいよね〜。極力、頑張りたくない。

f:id:don_cry:20180609143108p:plain葉って全然本気になって戦わないもんね

f:id:don_cry:20180609143530p:plain「はよ剣抜け!」ってめっちゃキレながらシャーマンキング読んでるわ俺。

f:id:don_cry:20180609143502p:plain『BLEACH』だったら京楽春水好きでしょ?

f:id:don_cry:20180609143235p:plainそう!一人だけ卍解が「鬼ごっこ」とかだからね。楽しそうなところとか好き(笑)

 

佐伯ポインティのベストシーン

f:id:don_cry:20180609143235p:plain俺がダントツで好きなのは、ジンが選挙編のときに言った「道中楽しみたい、それだけさ」っていう台詞。

f:id:don_cry:20180609143530p:plain俺、そのシーン「は?なにこいつ」って思った!

f:id:don_cry:20180609143235p:plain人生に大した意味とか目的ないけど、どうせ生きてるなら、道中楽しもうよーって思ってるから。居酒屋の飲み放題と一緒、生きてる間は楽しみ放題!

f:id:don_cry:20180609143502p:plainそういえば、ヒソカも言ってたけど、意味ある嘘をつくタイプと、意味ない嘘をつくタイプがいて、ポインティは意味ない嘘をつくタイプでしょ。

f:id:don_cry:20180609143235p:plain楽しい嘘は…ねえ…?

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ニヤニヤ

f:id:don_cry:20180609143530p:plainニヤニヤやめい!

f:id:don_cry:20180609143502p:plainスポーツ漫画とかどんな気持ちで読んでるの?

f:id:don_cry:20180609143235p:plainあ〜頑張ってんな〜」って思って読んでる。そもそもあんま読まないけど。

f:id:don_cry:20180609143108p:plain少女漫画を男子が読んで、「女子ってこういうこと考えてんのかー」ってなるのにもはや近いね

f:id:don_cry:20180609143530p:plain相手に対して心の底から申し訳ねぇって思うことなさそう…

f:id:don_cry:20180609143235p:plain相手が求めてそうだから、謝るとかはあるけどね。別に反省しなくても死なないし…

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ねぇ(ニヤニヤ)

f:id:don_cry:20180609143530p:plainニヤニヤすな!

f:id:don_cry:20180609143502p:plainルフィって「申し訳ねぇ」とか言わないもんな



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3人目:稲田ズイキの推しキャラ

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ルギアでオナニーしている記事を書いたり、体を張った記事を書いている稲田。彼の推しキャラは、こうなりました!

 

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f:id:don_cry:20180609143235p:plain見た感じ、単純熱血タイプっぽい。

f:id:don_cry:20180609143530p:plain熱血なんやろか……

f:id:don_cry:20180609143502p:plain仲間の中だと能力的に「弱い奴」が多いな。

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f:id:don_cry:20180609143530p:plainそう!そうなの!自分が弱者だと自覚ある奴が好きなの!

f:id:don_cry:20180609143235p:plainたしかにウソップもレオリオもホロホロも、仲間内だと3番手、4番手だね。

f:id:don_cry:20180609143108p:plainでも、弱者の気持ちがわかるから。それゆえに優しさがあるキャラだけどね

f:id:don_cry:20180609143530p:plainウソップなんてさ、マイルドヤンキーの能力おばけの中に一人入れられて、皆が「あー飯ウメェ!」とか言ってる間に火薬とか詰めてんだよ。ルフィは知らないでしょ?この悲しみ…

f:id:don_cry:20180609143502p:plainウソップへの感情移入がすごい。

f:id:don_cry:20180609143235p:plainあと、なんか全員命削って戦っている感じがするね。ボロッボロになるイメージ。

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f:id:don_cry:20180609143530p:plainそう!人生で一度だけでもいいからキラッときらめく瞬間があるのが好きなんだよなー!

f:id:don_cry:20180609143108p:plainあんまり強くないキャラが命を張って戦うシーンはたしかに熱いね!

f:id:don_cry:20180609143530p:plainたぶん、俺は「死にたい」願望が強いんだよね。ポケ〜と生きているんじゃなくて、一瞬でもいいから輝いて早く死にたい。

f:id:don_cry:20180609143235p:plainかっこいい死に様を見せるってことね〜共感できないけど理解はできた。

 

稲田ズイキのベストシーン

f:id:don_cry:20180609143530p:plain一番好きなのは『ONE PIECE』でいうと「ウソップ VS Mr.4」の戦いかな〜。

f:id:don_cry:20180609143108p:plainウソップが4トンのバットで頭を振り抜かれるやつだね。『ONE PIECE』の中ではかなり見てて辛くなるシーンだった……

f:id:don_cry:20180609143530p:plainウソップの頭蓋骨がピキって割れたりね。ああいうの見ると、「おお!命張ってる!」って思ってテンション上がる。

f:id:don_cry:20180609143235p:plainマゾ感あるね〜〜!

f:id:don_cry:20180609143530p:plainその後、血だらだら流しながら、弱者なりに戦略を練って戦うじゃん。ああいうのめっちゃ好きなんだよね!!!

f:id:don_cry:20180609143235p:plainじゃあさ、『幽遊白書』だったら「桑原和真」推しでしょ?

f:id:don_cry:20180609143530p:plainめっちゃ好き!

f:id:don_cry:20180609143235p:plainもうわかった。稲田の好きなキャラ、顔からいけるわ。

f:id:don_cry:20180609143530p:plainは?

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f:id:don_cry:20180609143235p:plain『ONE PIECE』だったら、ヒルルクとかも好きでしょ?

f:id:don_cry:20180609143530p:plain……好き。

f:id:don_cry:20180609143235p:plain原人顔」って感じ。なんか、稲田もそう見えてきた…

f:id:don_cry:20180609143502p:plain汗臭い顔。

f:id:don_cry:20180609143108p:plain『NARUTO』だったら、チョウジ……?

f:id:don_cry:20180609143235p:plain『ブルージャイアント』だったら玉田。

f:id:don_cry:20180609143502p:plain『キン肉マン』だったら、ジェロニモ。

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f:id:don_cry:20180609143530p:plain顔から推測すな!

f:id:don_cry:20180609143108p:plain強いキャラじゃないから、デザインがどうしても人間っぽくなるのかもしれないね

f:id:don_cry:20180609143530p:plainちゃんと内面を見て選んでいるつもりだったけど、俺、顔採用してたんか?

f:id:don_cry:20180609143108p:plain顔採用って(笑)

 

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4人目:カエデ・ワタセの推しキャラ

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室内なのに、グラサンを外さない明らかな変人。カエデの推しキャラはこうなりました!

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f:id:don_cry:20180609143108p:plain圧倒的に偏りのある人選のような気がする……

f:id:don_cry:20180609143235p:plain」が共通してるね〜

f:id:don_cry:20180609143530p:plain圧倒的な力でねじ伏せてくるキャラ。

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f:id:don_cry:20180609143502p:plainそうだね、力だね。

f:id:don_cry:20180609143235p:plainゾロから分析すると「強くなりたい」っていう願望も持ってそう。

f:id:don_cry:20180609143530p:plain『ONEPIECE』でいったら、黒ひげはちがうの? あいつも力に貪欲だけど。

f:id:don_cry:20180609143502p:plainあれって、ズルでしょ。黒ひげって他者の能力に依存してるから、自分自身の力じゃないよね。

f:id:don_cry:20180609143108p:plain独自の「力の美学」を持っている……

f:id:don_cry:20180609143235p:plainなんでそんなに力に惹かれるんだろうね?

f:id:don_cry:20180609143502p:plain俺が弱いからじゃない? だから最近筋トレしてるし。

f:id:don_cry:20180609153306j:plain

f:id:don_cry:20180609143530p:plainえ、待って、「力」って筋力のことなの?

f:id:don_cry:20180609143502p:plain筋力は大事だよ。筋力がないと人は生きていけないもん。

f:id:don_cry:20180609143108p:plain初めて聞いた…

f:id:don_cry:20180609143502p:plainそう?自分の人生のパフォーマンス量と筋肉は絶対関係してるよ。

f:id:don_cry:20180609143108p:plain知力も筋力で上がる?

f:id:don_cry:20180609143502p:plain知力も筋力で上がる

f:id:don_cry:20180609143530p:plainこの人だけすでに漫画のキャラみたいになってるやん…

f:id:don_cry:20180609143502p:plain筋トレって努力と結果が出るからわかりやすい。その成功体験を勉強にも応用していけるんだよ。

f:id:don_cry:20180609143530p:plain一旦筋力から離れましょう。

 

カエデ・ワタセのベストシーン

f:id:don_cry:20180609143502p:plain俺のベストシーンは、『ハンターハンター』だとネテロ会長を倒すところだな。

f:id:don_cry:20180609143235p:plainメルエム側で「倒す」って語る人、初めてみたわ。

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f:id:don_cry:20180609143502p:plainメルエムは圧倒的なんだよね。ネテロが感謝の正拳突きとかやって、劇中で最強とされてたキャラが、全然歯が立たないんだよね…「百式観音の零式」も効かないんだよ…やばいよね…

f:id:don_cry:20180609143235p:plainそこでテンション上がるんだ!ウケる!

f:id:don_cry:20180609143502p:plain圧倒的すぎるんだよ。本当に強すぎて何の言葉も出ない。でも、この強さって、向かう先があってそこに進んだからこそ、たどり着いていたものだと思うんだよね。

f:id:don_cry:20180609143108p:plain力を求めるのにも理由がある……?

f:id:don_cry:20180609143502p:plainそう。自分のやりたいことがあって、そのために強くなる。俺の好きキャラは純粋にそれだけなんだよ!邪魔な障壁は、乗り越えるんじゃなくて、ぶっ壊すのがいい。

f:id:don_cry:20180609143235p:plainあ、わかった!『ジョジョ』だと、DIOでしょ!!

f:id:don_cry:20180609143530p:plain『幽遊白書』だと、戸愚呂弟だ!兄ですら邪魔だったら殺すあの感じ。

f:id:don_cry:20180609143502p:plainそうやね。あと、『ハリーポッター』だったらヴォルデモートやね。

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f:id:don_cry:20180609143530p:plainヴォルデモートに共感できる奴、いんの!?

f:id:don_cry:20180609143502p:plainヴォルデモートには純粋に目標があるんだよ。

f:id:don_cry:20180609143530p:plainヴォルデモートの目標って何なの?

f:id:don_cry:20180609143502p:plain死んでしまったから、復活してこの世界をもう一回やり直すってことだよね。あと、物語の後半は「自分が最強だということ」を証明するために戦ってるんだよね。

f:id:don_cry:20180609143530p:plainヴォルデモート側の事情、初めて今意識したわ。

f:id:don_cry:20180609143502p:plainヴォルデモートの何がすごいかって、『ハリーポッター』はあんな巻数なのに、あいつだけ最後まで死なないんだよ。だから、強いなって思った。

f:id:don_cry:20180609143235p:plain作品内での「強さランク」のトップが好きってことだよね。

f:id:don_cry:20180609143502p:plain「作品内における最強」はラスボスが多くて、最終話で主人公に負けちゃうことが多いけど、そういうのだいたい偶然が重なって負けてるからね。だから好きなキャラはラスボスになりがち。

f:id:don_cry:20180609143530p:plainじゃあ、漫画じゃないけど『グレンラガン』やったら、アンチスパイラルになるわけ?

f:id:don_cry:20180609143502p:plainうん。

f:id:don_cry:20180609143235p:plainまどマギだと「ワルプルギスの夜」?

f:id:don_cry:20180609143502p:plainそうなるね。

f:id:don_cry:20180609143530p:plainもはやキャラじゃなくて「現象」やん…

 

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それぞれの相性は?

推しキャラを分析していくことで、メンバーの価値観が明らかになってきましたが、それぞれの相性はどうなのでしょうか?

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f:id:don_cry:20180609143530p:plainいや〜被らないもんだね〜

f:id:don_cry:20180609143108p:plainよくこのメンバーで編集部がまとまっていられてるな、と思った(笑) 僕らの飲みの席をハンターハンターに置き換えるなら、キルアとレオリオとジンとメルエムで乾杯だよ(笑)

f:id:don_cry:20180609143235p:plain俺はDON'CRYのメンバーの各々とは相性がいいことがわかった!ナミとウソップとゾロだもん!

f:id:don_cry:20180609143108p:plain例えば俺とポインティはよく言い合いになる(※実際はノダショーだけがプリプリしてる)けど、思考回路不可解な人と、実は現実的な人で最終的には相性いいもんね。

f:id:don_cry:20180609143502p:plain俺も、まだ誰も障壁にはなってないから大丈夫。障壁になったらぶっ壊すけど。

f:id:don_cry:20180609143530p:plain怖いからやめて。

 

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f:id:don_cry:20180609143108p:plainでも、相手の推しキャラを知ると、「こうありたい!」っていう気持ちがわかって尊重できるし、同時にその人がどんな「弱さ」を持ちやすいのかも知れたのがよかったな。そこはフォローしあえる。

f:id:don_cry:20180609143235p:plainこの診断すると、その人に紐づいて他の漫画のキャラも同時に思い浮かんでくるから、より「人物像の解像度」が上がるよね〜!

f:id:don_cry:20180609143502p:plain稲田を見たら、ウソップとかレオリオとかああいう猿っぽいイメージ出てくるもん。

f:id:don_cry:20180609143530p:plain猿のイメージやめなさい…。

f:id:don_cry:20180609143235p:plainあと、気づいたのは、作品を人にオススメしやすくなるよね!

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f:id:don_cry:20180609143530p:plainあー!たしかに!

f:id:don_cry:20180609143108p:plain「この作品、あなたが絶対好きなキャラが出てくるから読んでみて!」って言えるもんね。


 

・・・ということで、今回実施した「推しキャラ性格診断」の成果をまとめると、こうなりました!

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その人の理解が深まるのはもちろんのこと、好きなキャラを話すだけでも、すごく楽しいし、盛り上がること間違いなしです。

このゲームは、オタク同士の飲み会や、イベント最初の自己紹介タイムなどで、活躍できるのでは?

キルアが好きな人は轟焦凍が好きだったように、「〜が好きってことは、〜が好きなんじゃないの?」という風に推測し合って、オタク話に花を咲かせてみてはどうでしょうか?

では!

 

 

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撮影協力:Cafe Hammock

撮影:Masayuki Hirota(@yukino377

 

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出演:DON'CRY編集部(@DONCRY_mag

ノダショー(@nodasyo03

佐伯ポインティ(@boogie_go

稲田ズイキ(@andymizuki

ワタセ・カエデ(@kaede06

 

書いた人:

 

【GAINAXの再来】学生アニメ制作集団をクラウドファンディングで応援する仲間を求む!

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どうも!編集長のノダショーです。

この告知ができる日を半年…半年も待ったんだ!

ついに僕らドンクライ、アニメづくりのサポートにチャレンジします!

そう、劇場公開までのお金周り、宣伝をプロデュースすることになったのです!

その名も『激画団応援プロジェクト』!!!(ドドーン!)

 

激画団とは?

激画団とは、アニメを愛している京都の大学生アニメーション制作集団

脚本、演出、原動画、制作、仕上げ彩色、美術……。

その全てをアニメ好きの有志が、なんと30人も集まって行い、この自主制作アニメ『空中軍艦アトランティス』を作っているのだッ!

しかも、木造アパート「激画荘」に集まって!

なんだ一体なんなんだこのアツさは……! 青春と若さのきらめき、そして湧き上がるモーレツなパワーは!

そして、そんな激画団と僕らドンクライは、7月1日からクラウドファンディングを行います!

 

アマの天井を突き破れ!

今回のクラウドファンディング、その目的はこの信じられないくらい熱量がこもったアニメの劇場公開を目指すこと!

え? プロでもない大学生がアニメのクラファンなんて無謀?

その指摘はわかる。

でも違う、そうじゃないんだ!

彼らには確かに社会的に認められた地位もないし、知名度もないし、お金もない。

でも、そんな彼らが「それでも描きたいものがある」からアニメを作る。

そこにロマンがあり、僕らは応援したいと思ったんだ! そのたゆまぬ「好き」の力に当てられたんだ!

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囚われた少女がいて…

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立ちはだかる敵がいる

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立ち上がる!

本編映像はOPED入れて実に15分!

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カット数は200を超える迫力の映像!

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細工は流々! 仕上げを御覧じろ、だ!

彼らは彼らが表現したいもの、大好きなものをこの15分にとにかく詰め込む。

それでも、聞いた話では、一部から「絵が古い」、「暑苦しい」などど言われていたそうだ。

けれど、「好き」という気持ちは何者にも邪魔できない。アニメは作れる。そして、熱い気持ちは同じようにアニメを大好きな誰かの心を動かすことができる。

彼らはそんな一心で、今も京都で筆を握っている。

……カッコイイ、その生き様、圧倒的にカッコイイじゃないか。

 

応援する仲間になってくれないか?

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僕らドンクライは彼らの心意気に感動した。

「アニメをただただ作りたい……自分の大好きなものを炸裂させたい!」

そんな有志が一同に会した。共鳴し、仲間が増え、アニメのクオリティが上がっていく。

そして、この流れに、アニメファンならば思い出すかもしれない……。

そう、GAINAXを。

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(出典:amazon / ©キングレコード)

かつて大阪芸術大学の学生だった彼ら(庵野秀明、赤井孝美、山賀博之ら)は、大学時代に「DAICON FILM」として集い、作り、そして後にGAINAXを立ち上げ、『トップをねらえ!』や『新世紀エヴァンゲリオン』、『天元突破グレンラガン』などの名作を生み出した。

そして、激画団。彼らはそれを感じさせるだけの迫力に満ちている。

だけど、お分かりかもしれない。彼らの力だけでは、まだ届かない場所がある。

それが人と人が熱をもつ、大きな発表の場だ。

目の前にいる人と人が楽しみ、笑いが起き、「今ここ」で感動している仲間という奇妙な一体感が生まれる場所。そう、劇場だ。

DAICON FILMには、SF大会という発表の場と劇場があった。そしてそれを応援する岡田斗司夫というスポンサーがいた。

…だが、残念ながら、僕らドンクライにもそんな資金力はない。

だから今回、『激画団応援プロジェクト』を掲げ、先頭に立って応援する。

つまるところ、今回のクラウドファンディングは、読者(と書いて友と読む)の皆さんに激画団を応援する仲間になってほしいと思って企画した。

 

インターネットで繋がるぼくらの力で押し上げたい!

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僕らは生きづらさや閉塞感を、カルチャーを通じて和らげてもらってきた。辛い時、救われてきた。

だから、そんなカルチャーに対してただならぬ想いを抱いている皆さんにこそ、激画団を一緒に応援する『激画応援団』の仲間になって欲しい !

この平成最後の夏を、一緒に盛り上げ、共に彼らの存在を世に知らしめたい!

「GAINAXはここに再来した」と。

そして、その存在は、1人の資産家ではなく、想いを持った、インターネットでつながる僕らが押し上げるのだと。その可能性に賭けたい。

クラウドファンディングは来月7月から行う。激画団の情報もどんどん発信する。

そして、成功した暁には10月に東京・京都にて劇場公開を予定。

ネットを通じて応援してくれた仲間が、今度はリアルで劇場に集う。アニメが大好きでたまらない仲間たちだ。

もちろん、一緒に見てもらうだけじゃなく、エンドクレジット、DVDや設定資料、原画集なんかも、応援してくれた皆さんにはお返しするつもりだ。

生きづらさも閉塞感も、一緒になって吹き飛ばす。それが僕らのスタンス。

だからその感覚に、そして彼らに共鳴した人は、ぜひ一緒に応援の旗を振ってほしい。

よろしくお願いします!

書いた人:

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激画団、公式Twitterページ:

twitter.com

『裏アカジェノサイド』【世にも奇妙なオタク物語】

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「自分たちオタクが登場すること」と「奇妙であること」だけがルールの短編WEB小説企画、「世にも奇妙なオタク物語」。

第3回は、INTERNET育ちカエデ・ワタセ(@kaede06)による、ネットミームを題材とした小説『童貞を殺す服』をどうぞ。 

***

『――遺体は深夜2時ごろ死亡したと発表されており、死因についてはいまだ不明とされております。平雄二さんの遺族は』

今日も遅刻ギリギリの朝、リビングのテレビから流れてきた物騒な話題にくわえたパンは落ちていった。

この手の話題は珍しくない。毎日どこかの誰かが死んだり、殺されたりするニュースがながれる安全大国日本。

しかし、死んだとされる『平雄二』という名前には覚えがあった。

そして落ちたパンを母親が注意するよりも早く、自分のスマホのバイブ震え、母親のケータイに着信が入る。どちらも告げられたのは同学年で、去年までは同じクラスだった平雄二の死亡を知らせる連絡だった。

母はそれなりに驚いている。テレビで死んだと報じられている子が、まさか同じ学校で娘と同学年とは思いもしなかったようだ。

「え、あんた、どうする...」としどろもどろに聞いてくる母親を無視して、私は二階の自室へと駆け込んだ。

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わざとらしくドアを勢いよく閉め、バタンという音の後は何も聞こえない。母親は思っただろうか、同級生が娘は死んでショックなのだと。今頃学校へ折り返し連絡して、娘はショックを受けているようで休むと言ってくれるだろうか。

しかし、今はそれどころではない。

Twitterのアプリを開き、同学年の友達しかフォローしていない鍵付きのアカウントから、8千フォロワーを超えるアカウントに切り替える。リプもリツイートもDMも2桁は溜まっている、私の「コスプレイヤー」としてのアカウントだ。

ニックネームは本名にかすりもせず、アイコンは最近ハマっているアニメのキャラ、呟く内容は大抵学校や家族に対する愚痴とアニメのことばかりだ。そして時々部屋でコスプレした写真を投稿している。

写真の中にはそれなりに「キワドイ」のもある。f:id:don_cry:20180527155522j:plain

それに反応してDMを投げてきた人の中には、平雄二がいる。しかも、昨夜まで私は彼とやり取りをしていた。

コスプレを始めたころ、身バレは確かに懸念していたことだが、人生で今までにないほどのRTと『いいね!』がつき、フォロワーも一気に4桁まで増えていく数の前では意味をなさなかった。

自分のことを評価してくれている快感、とでもいえばいいのか。空っぽの自分が満たされていく感覚は、日々のモチベーションと自信へと繋がっていく。

ただもちろん、リプライやDMの内容は下劣だ。人の品性はここまで腐敗し、思考はみすぼらしくなるのかという驚き。もはや人としての知性が足らず、人の姿をした出来損ないの猿だと思った。

平もその猿だった。

平はそこそこイケメンで、スクールカーストでも上のほうにいる。そんなやつが「エロ! これ俺ならワンチャンあるんじゃね?」と思い、「どこ住み?」と自分の顔が映るアカウントでDMを送ってきたわけだ。テラワロス竹林できた。

これは明日のガールズトークに花が咲き乱れると思い、そのままやり取りを続ける中で「おっぱい見せて」と、こいつは何の対価も払わずにJKの裸を求めてきた。世の中無料のものが増えすぎたせいで、リアルJKの裸さえ「無料」と思う人間は多いらしい。いや、猿だったか。

私はいつも通り無視しようとしたが、ふと思いついた。「ここでキワドイ画像の一枚でも送ったら、こいつの短小包茎が見れるんじゃね?」と。

それもまた一つ明日のガールズトークにどデカい花をおったてるだろうと思い、裸ではなくこの前の誕生日に友人からもらった服を着て、顔は見えないよう加工して写真を送った。

しかし既読がついたにも関わらず、返信がくることはなかった。

それもそうだ、彼は死んでいたのだから。

彼がどう死んだのか興味はない。ただ彼の死は、つまり、もしかしたら、死の直前までTwitterでやり取りしていた「私=コスプレイヤー」に繋がるかもしれない、という想像が駆け巡った。死んでしまったら本人の恥や秘密を守るものは何もない。

警察は彼が死の直前まで何をしていたのか調べるだろうし、国家機関の手によってアカウントがバレるのは一生にかかわると思った。

今すぐにでアカウントを消そう。いや、怪しまれるような気がする……。どうするべきか考えば考えるほど時間は過ぎていき、呼吸がどんどん浅くなっていき、気がつくと夕方になっていた。手汗は酷く、Yシャツもぐっしょり濡れている。

ハッと我に返り、ひとまず情報収集を始めた。もし私だとバレていたら、きっとSNSやLINEで友達が何か言っている。もし言われていたら社会的に死のう。

しかし私の心配も杞憂でクラスや友達のLINEは平に関することと、いつも通りの日常でありふれていた。SNSも荒れてはいない。私はホッと一息ついて、家のリビングに降りると父親が帰宅していた。

「……大丈夫か」
「うん……平気……。お母さんは?」
「今日のことで、保護者会に行ったよ」
「そっか」

それだけの会話を交わし、私はまとわりついた気持ち悪い汗を洗い流す。ひとまず、私は大丈夫だ。大きく息を吐く。遠くでサイレンの音が聞こえる。まだ拭えない不安を落とすように、熱いシャワーを淡々と浴びて出る。

リビングでは父親がニュースを見ながら夕食を食べている。TVからは彼の死について取り上げられていた。死亡理由が分からず、様々な専門家が死因を調べているらしい。私は関心を装いながら階段を速足であがり自室へ戻った。

スマホには友人からのLINEが届いていた。
「そういや死んだ平って童貞だったらしいよ。めっちゃヤリチンアピールしてたけど、エロ垢に熱心だったみたいw」

ドキリとした。そのメッセージに添えられたURLをたたくと記事へと飛んだ。記事の内容は死んだ平に関する噂や、ネットの特定班だとか、彼の鍵付きアカウントなどが晒されていた。彼自身に関する情報の真偽は分からないが、スクショされたフォローアカウントの肌露出率は高い。

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もちろん私のアカウントも映っていた。さらに彼のいいね!したツイートもスクショされ公開されており、女性の大胆な服装の画像ばかりが並んでいた。大胆な横乳、下乳がこぼれる服、コスプレ、アソコが見えそうで見えないニットタイなど、エロ大好き人間だと一発でわかる。

「マセガキw」、「童貞乙」、「魔法使いになる前に死んだ男児の魂は受け継いだ」といわれのないコメントが下に続く。「童貞を殺す服に殺された男子高校生現る!」。そのコメントには不謹慎がらも吹いてしまった。

そして今朝の不安がよみがえった。警察の捜査などでバレているわけではないが、ネットの記事にはこうしてアカウントが張り出されている。Twitterを見ると、確かにこの影響なのかフォロワーが増えており、少しだけ悩んだ後、私はアカウントを消すことに決めた。

平に送った画像など、いままで上げていた画像は全部消し、フォローしてくれいる皆にお別れの言葉を書いていた。

ただこのまま消えるのも味気ない。そう思い、平に送った写真で来ていた服をタンスの奥から引っ張り出した。ノースリーブのワンピースニット。胸の部分はハート型の穴が開いており谷間がよく見える。私はベッドの上でポーズを決め写真を何枚か撮った。

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いい感じに谷間が盛れた一枚を加工し、お別れの言葉を添えてツイートした。みるみるリアクションがあり、私の気分は今日一晴れやかになった。

 「ちょといいか...」

ノーノック、ノーモーションで部屋に来訪者が来た。私は反射的に顔を向けて、それが父親だと認識した。

最初の感情は怒り。思春期多感な娘の部屋に無断で入ってきた無神経な父親死ね!
次に抱いたのが焦り。私の服装は娘のそれにふさわしくなく、普段温厚な父親の逆鱗に触れるだろう。

私は怒鳴れると思い、反射的に強く目をつぶった。

しかし、想像していた怒声はとんでこない。恐る恐る目を開けると、父親は白目をむき顔の血の気が失せ、バタリと受け身も取らずその場に崩れこんでしまった。一瞬何が起こったか理解はできなかった。

そして何を思ったのか、今着ている服から部屋着へと着替えてから父親に駆け寄った。何故そうしたか自分でも分からないが、そうするべきだと本能的な行動だった。

父親は息をしておらず、見よう見まねで脈を図ってみたがそれらしい手ごたえはない。心臓のあたりに耳を当てたが鼓動はしない。

――死んだ。

直感的にそう思った。悲鳴も出ず、自分の指先から冷えていく感覚。ただ頭だけは妙にクリアで間違えずに救急車の番号を押していた。すぐに救急車のサイレンが家の近くで聞こえた。そういえば、今日は妙にサイレンの音を聞いた気がする。

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到着した2人救急隊は父親を救急車へと運んだ。妙に冷静な状況が気にくわなかった。2人の救急隊は取り立てて何もせず、私がテレビなんかで見る心臓マッサージやアドレナリン5mmなどの処置はなかった。

「お父さんって童貞ですか」

やや老け顔の救急隊員が急に聞いてきた。

「は?」

本当に何を聞いているのだろうか。父親が童貞? そんなわけないだろ。お前子どもの作り方知らないのか?

「部下が、失礼しました」

もう1人の救急隊員が割って入る。

「しかし大切なことなのです。昨夜から、お父様のような原因不明で亡くなる方が多いのですが、死因が、その、分からないのです。年齢、職場環境、生活リズム、持病などあらゆる共通項から、この症状は誰に発症するのか調べております。そして、今のところ判明している共通項が」

少し言い淀み、続ける。

「童貞なのです」

私は絶句する。そんな馬鹿な病気があってたまるか。童貞が死ぬ病気なんてあったら、この世の男性の半分くらいは死んでしまうじゃないか。それに父親は...、ふと頭の中で言葉が詰まる。

『平雄二』。私の知っている中で、父親の次に最近死んでしまった人だ。

彼と父親。私と会話したことがある、接触したことがある、男と女である。妙に冴えた頭で平雄二と父親、そして私の共通項を考えてみる。そして恐ろしい共通項にたどり着く。

平雄二も父親も死ぬ前に「童貞を殺す服」を着た私を見ている。

「そんな馬鹿なこと...」

「童貞を殺す服」を見た「童貞」が死ぬ。

しばらくして私はこれが事実だと知ることになるが、しかし殺した事実より、今も私のSNSを見て8千、RTされてより多くの人が死ぬ可能性よりも、私は別の違う恐怖に震えていた。

私の父親は、誰だったんだろう
 

書いた人:

 過去の"世にも奇妙なオタク物語"はこちら。
doncry.hatenablog.com

 doncry.hatenablog.com